TradingViewの強力な武器「出来高プロファイル」を使いこなす
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この記事のポイント
チャートの横に表示される「出来高プロファイル」。これが何を示し、どう分析に活かすのか分からずに悩んでいませんか。このツールは、どの価格帯で多くの取引が行われたかを示し、市場が意識する重要なサポートやレジスタンスを見つけ出すための強力な武器です。この記事では、その見方と使い方を解説します。
「チャート下部の出来高と何が違う?」価格帯別出来高の謎
チャート下部に表示される、時間ごとの取引量を示す「出来高」は多くの人が使っています。しかし、TradingViewにはもう一つ、チャートの横側に表示される「出来高プロファイル」というツールがあります。この横向きの棒グラフを見て、「下の出来高と一体何が違うのか?」「なぜ横向きに表示されるのか?」と、疑問に思ったことはありませんか。「POC」や「バリューエリア」といった専門用語も、初心者にとっては理解を難しくさせる要因です。
棒が長い価格帯が重要そうだ、ということは何となく分かっても、それを具体的にどうやって売買の判断に活かせば良いのかが分からない。
結果として、多くのトレーダーが重要視するこの強力なツールを、全く使いこなせないまま放置してしまっているのが現状です。
「出来高プロファイル」と通常の出来高の違い
出来高プロファイルを理解する鍵は、チャート下部に表示される通常の出来高との違いを知ることにあります。チャート下部の出来高は、「時間」を軸にしています。つまり、「今日の出来高は100万株だった」というように、特定の期間にどれだけ取引されたかを示します。
一方で、出来高プロファイルは、「価格」を軸にしています。これは、ある期間中に、「どの価格で」「どれだけの量」が取引されたかをグラフ化したものです。
例えば、「150円の価格帯で、最も多くの取引が成立した」ということが一目で分かります。つまり、通常の出来高が「いつ取引が多かったか」を示すのに対し、出来高プロファイルは「どの価格で取引が多かったか」を示す、全く異なる情報なのです。
出来高プロファイル(VRVP)を表示する手順
出来高プロファイルは、TradingViewの有料プランで利用できるインジケーターです。表示させるには、まずチャート上部の「インジケーター」ボタンをクリックします。検索窓に「出来高プロファイル」と入力すると、いくつかの種類が出てきます。この中で、現在画面に表示されている範囲の出来高を自動で表示してくれる、「出来高プロファイル(可視範囲)」、英語表記の「VRVP」が最も使いやすく、おすすめです。
これをクリックすると、チャートの右側に横向きの棒グラフが表示されます。これが価格帯別出来高です。チャートを過去にスクロールしたり、拡大・縮小したりすると、その表示範囲に合わせて、このグラフもリアルタイムで再計算されます。
主要なレベル:「POC」と「バリューエリア」の見方
出来高プロファイルの中で、特に重要なのが「POC」と「バリューエリア」という2つの要素です。①POC(ポイント・オブ・コントロール)は、分析している期間の中で、最も多くの取引が行われた価格帯のことです。グラフの中で一番長い棒がPOCであり、赤い線で示されています。ここは、買い手と売り手の意見が最も一致した、いわば「一番人気の価格」です。
②バリューエリアは、全取引量のうち、主要な部分(通常は70%)が集中した価格帯を指し、少し濃い色で表示されます。市場の主要参加者が納得して売買した「適正価格帯」と解釈できます。
このPOCとバリューエリアが、次の章で解説するサポートやレジスタンスの重要な候補地となります。
サポートとレジスタンスとしての活用法
出来高プロファイルの最も重要な使い方は、サポートとレジスタンスの候補を見つけることです。基本原則は、出来高が集中している価格帯(棒が長い部分)は、価格が反発しやすいというものです。前の章で学んだPOCやバリューエリアは、まさにこの出来高集中帯です。もし、価格がバリューエリアより上にあり、そこから下落してバリューエリアの上限に達した場合、そこは強力なサポート(押し目買いの候補)となります。
逆に、出来高が極端に少ない価格帯(棒が短い部分)は、抵抗がほとんどないため、価格がそのゾーンに突入すると、次の出来高集中帯まで一気に動いてしまう傾向があります。
エントリーや決済は、この出来高が集中しているゾーンを基準に考えましょう。
出来高プロファイルを使ったトレード戦略の例
出来高プロファイルを、実際のトレードにどう活かすか、簡単な戦略例を紹介します。まず、移動平均線などを使って、相場が上昇トレンドであることを確認します。次に、その上昇トレンドの中で出来高プロファイルのPOC(最も取引の多かった価格)がどこにあるかを見つけます。
戦略としては、このPOCを押し目買いの絶好のポイントと見なし、価格がそこまで調整してくるのを待ちます。そして、価格がPOCに到達し、そこで反発の兆しを見せた(例えば陽線が出現した)のを確認してから、買いでエントリーします。
損切り注文は、POCの少し下に設定します。このように、トレンド方向に沿って、出来高が集中している強力なサポートでエントリーすることで、優位性の高い取引を目指します。
行動へのステップ
1.TradingViewの有料プランに登録し、チャート画面で「インジケーター」ボタンを押しましょう。
2.検索窓で「出来高プロファイル」と探し、「出来高プロファイル(可視範囲)」をチャートに追加してみましょう。
3.チャートの右側に、価格帯ごとの取引量を示す、横向きの棒グラフが表示されたことを確認しましょう。
4.グラフの中で最も長い棒(赤い線)である「POC(ポイント・オブ・コントロール)」を探してみましょう。
5.価格がそのPOCの価格帯に近づいた時に、サポートやレジスタンスとして機能している様子を過去のチャートで観察してみましょう。


















