FIRE計画、円安で破綻?資産を円だけで持つリスク

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カテゴリ:FIRE

この記事のポイント

FIREを目指す中で、「自分の資産が全て日本円建てで大丈夫だろうか」と、円安への不安を感じたことはありませんか。将来、円の価値が下がれば、輸入品の価格は上がり、資産の購買力は低下します。この記事では、円安がFIRE計画に与えるリスクと、その対策として有効な「国際分散投資」の考え方を解説します。これを読めば、為替変動に負けない、強固な資産作りの第一歩を踏み出せます。


「資産は全て日本円」で本当に大丈夫?円安がFIRE計画を脅かす

日本で生活する私たちにとって、資産を全て日本円で保有することは、最も自然で分かりやすい選択です。

しかし、近年の急激な円安や、輸入品の値上がりを目の当たりにして、「自分の資産が、知らないうちに目減りしているのではないか」という不安を感じていませんか。

「もし、退職後にさらなる円安が進んだら、今の生活水準を維持できなくなるかもしれない」

このように、自分の資産を一つの国の通貨に集中させることは、その国の経済や通貨の価値に、あなたの将来を完全に委ねてしまうことと同じです。

為替の動きは、一個人がコントロールできるものではありません。この大きなリスクに対して何も対策をしないままでは、せっかくのFIRE計画も、その土台が非常に不安定なものになってしまいます。

「円安」があなたの資産に与える2つの影響

円安がFIRE計画に与える影響は、主に2つあります。

①生活費の上昇:日本はエネルギーや食料など、多くのものを輸入に頼っています。円安になると、輸入品の価格が上がるため、私たちの身の回りのモノの値段も上昇します。これは、あなたのFIRE計画の基礎となる「年間支出額」が増えてしまうことを意味し、計画の見直しを迫られる可能性があります。

②資産の国際的な価値の低下:あなたの資産が全て日本円だと、円安が進むと、その資産の海外での購買力は低下します。例えば、退職後に海外旅行に行きたいと考えている場合、同じ100万円でも、円安が進むと両替できる外貨が減ってしまいます。

この2つの影響により、円資産のみを保有するリスクが生まれます。

資産を円だけに集中させることのリスク

資産を全て日本円で保有することは、一見安全に思えますが、実は大きなリスクを抱えています。それは、あなたの資産の将来が、日本という一つの国の経済状態に完全に依存してしまう、というリスクです。

もし、日本の経済が将来的に世界の成長から遅れを取り、円の価値が下がり続けた場合、あなたの円資産の価値も、世界的に見て相対的に減少し続けることになります。

これは、全ての資金を一つの会社の株式だけに投資する「集中投資」と似ています。一つの対象に資産を集中させすぎると、その対象が不調になった時に、逃げ場がなくなってしまいます。

FIREのような数十年単位の長期計画においては、このような単一通貨への集中リスクは、避けるべき大きな問題なのです。

対策①:外貨建て資産でリスクを分散する

円への資産集中リスクを避けるための最も有効な対策は、「国際分散投資」です。これは、資産の一部を日本円以外の資産で保有し、特定の国の経済だけに依存しないようにすることです。

難しく考える必要はありません。初心者にとって最も簡単な方法は、NISA口座などを通じて、「全世界株式」や「米国株式(S&P500)」に連動するインデックスファンドを購入することです。

あなたは日本円でこの投資信託を買いますが、その中身は、世界中の企業の株式(多くは米ドル建て)です。つまり、あなたは円で投資しながら、間接的に米ドルなどの外貨建て資産を保有していることになるのです。

これが、円安リスクに対する最も基本的な備えとなります。

外貨建て資産が円安に強い理由

外貨建て資産が、なぜ円安に対する防御策となるのかを、簡単な例で説明します。

仮に、あなたが1ドル100円の時に、100万円を使って、米国の株式インデックスファンドを購入したとします。この時点で、あなたの資産の価値は1万ドルです。

1年後、米国の株価は全く変わらず、あなたの資産は1万ドルのままでした。しかし、為替だけが1ドル120円の円安に進んだとします。

この時、あなたの1万ドルの資産を円に戻すと、120万円(1万ドル×120円)になります。

米国の株価は全く上昇していなくても、円安になったというだけで、あなたの円建て資産は20万円も増えたのです。

このように、外貨建て資産は円の価値が下がると、円換算での価値が上がるため、円安による購買力の低下を補ってくれるのです。

結論:円資産と外貨資産のバランスを取る

円安リスクへの対策は、資産の全てを外貨建てにすることではありません。日本で生活する以上、円資産も必要です。重要なのは、両者のバランスです。

円高になれば円資産が、円安になれば外貨建て資産が、それぞれあなたの資産価値を守ってくれます。

具体的な配分に絶対の正解はありませんが、一つの目安として、多くの専門家は、投資資産の半分以上を、全世界株式インデックスファンドのような国際分散された資産で保有することを推奨しています。

あなたのFIRE計画を、特定の国の通貨の将来だけに賭けるのではなく、世界経済全体の成長に乗せる。これが、円安リスクに対する最も合理的で、効果的な考え方です。

まずは、ご自身の資産の通貨配分を確認することから始めてみましょう。

行動へのステップ

1.まず、ご自身の預貯金や投資信託など、全資産のうち、何パーセントが日本円建ての資産であるかを確認してみましょう。
2.もし資産のほとんどが円建ての場合、将来の円安によって資産の購買力が低下するリスクがあることを認識しましょう。
3.対策の第一歩として、NISA口座で購入できる「全世界株式インデックスファンド」や「米国株式(S&P500)インデックスファンド」について調べてみましょう。
4.これらのファンドを円で購入することが、なぜ間接的に米ドルなどの外貨建て資産を保有することになるのか、その仕組みを理解しましょう。
5.あなたの長期的な投資計画の中に、資産の半分程度を、こうした国際分散投資に振り向けるという目標を立ててみましょう。

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