TradingViewの画面分割(複数チャート表示)のやり方

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カテゴリ:TradingView

この記事のポイント

複数の銘柄や異なる時間足を同時に見比べたい、と思ったことはありませんか。TradingViewの複数チャート表示(画面分割)機能を使えば、1つの画面で効率的に市場全体を監視できます。この記事では、画面を分割して複数のチャートを表示する基本操作から、分析に役立つ便利な応用テクニックまでを分かりやすく解説します。


「複数の銘柄や時間足を同時に見たい…」単一チャート分析の限界

一つの画面に一つのチャートだけを表示していると、分析の効率に限界を感じることがあります。

例えば、ある銘柄の長期的な方向性を日足で、短期的な売買タイミングを5分足で判断する、という分析手法。これを1画面で行うには、時間足のタブを何度もクリックして行き来する必要があり、非常に手間がかかります。

また、日経平均と個別株、あるいはドル円と金価格のように、互いに影響し合う市場の動きを同時に比較したい場合も、チャートを一つひとつ切り替えて見ていては、その微妙な関係性を捉えるのは困難です。

プロのトレーダーのような、複数のモニターに多数のチャートを並べた環境は用意できなくても、「せめて1画面に2つか4つのチャートを並べたい」と感じるのは、多くのトレーダーが抱く自然な欲求と言えるでしょう。

複数チャート表示(画面分割)機能の基本

TradingViewの複数チャート表示機能は、一つの画面を田の字のように区切り、それぞれのマスに異なるチャートを表示させる機能です。

これにより、例えば一つの銘柄の「日足」と「1時間足」を同時に見比べたり、「トヨタ」と「ホンダ」の株価を並べて比較したりといった、高度な分析が可能になります。

ただし、この便利な機能は、無料のBasicプランでは利用することができず、有料プランに登録しているユーザー限定の特典となります。

最も安価なEssentialプランから利用可能になり、プランのグレードが上がるにつれて、分割できる画面の数も増えていきます(Essentialは2画面、Plusは4画面など)。

まずは、この機能が有料プランの特典であることを理解しておきましょう。

チャートの分割数(レイアウト)を選択する手順

有料プランに登録すると、チャート画面を複数に分割できるようになります。その操作は非常に簡単です。

まず、チャート画面の右上隅にあるアイコン群に注目してください。その中に、田の字の形をした「レイアウトを選択」というアイコンがあります。このアイコンをクリックすると、画面をどのように分割するかのパターンが、図で一覧表示されます。

例えば、「左右に2分割」「上下に3分割」「4分割」など、様々な選択肢があります。あなたが使いたいレイアウトの図をクリックしてください。

すると、即座にチャート画面が指定した数に分割されます。初期状態では、分割された全ての画面に同じチャートが表示されます。まずは、この操作で好みの数の画面に分割するところから始めましょう。

各画面に異なる銘柄や時間足を設定する

画面を分割した直後は、全てのパネルに同じチャートが表示されています。ここから、それぞれのパネルに別々の情報を表示させる手順を解説します。

最も重要なのは、操作したいパネルをまずクリックして選択することです。クリックされたパネルは、周りが青い枠線で囲まれます。この青枠が付いている状態が「アクティブ」なパネルです。

この状態で、例えば左上の検索窓から新しい銘柄を検索したり、時間足ボタンを押したりすると、その操作は青枠のパネルにだけ反映されます。

左のパネルをクリックして日足に設定し、次に右のパネルをクリックしてから1時間足に設定する、といった具合です。

この「操作したいパネルをまずクリックする」というルールさえ覚えれば、自由自在に各画面をカスタマイズできます。

複数チャートの分析を同期させる便利機能

複数チャート表示を、さらに便利にするのが「同期」機能です。画面右上の「レイアウトを選択」アイコン(田の字のマーク)を押した時に表示されるメニューの下部に、同期設定があります。

例えば、「シンボル」を同期させると、一つの画面で銘柄を切り替えるだけで、他の全ての画面の銘柄も連動して切り替わります。同じ銘柄の異なる時間足を並べている時に、この設定をオンにしておくと非常に便利です。

また、「十字カーソル」を同期させると、一つの画面でカーソルを動かした時、他の画面の同じ日時の場所にもカーソルが同時に表示されます。これにより、「日足のこの一本の陽線は、1時間足ではどんな動きだったのか」といった比較が、一瞬で可能になります。

これらの同期機能を使いこなすことで、分析の質とスピードが格段に向上します。

複数チャート表示の具体的な活用例

この複数チャート表示機能には、主に2つの効果的な活用方法があります。

一つ目は、複数時間足分析(MTF)です。例えば画面を3分割し、同じ銘柄の「日足」「1時間足」「5分足」を同時に表示します。これにより、長期の大きな流れの中で、短期的にどのタイミングでエントリーすべきかを、一つの画面で総合的に判断できます。

二つ目は、市場間の関連性の分析です。例えば、日経平均株価とドル円、あるいは原油価格と関連企業の株価など、相関関係にあるとされる複数の銘柄のチャートを並べて表示します。

これにより、一方の市場の動きが、もう一方にどう影響を与えるかを視覚的に捉えることができます。このように、複数チャート機能は分析の質を大きく向上させます。

行動へのステップ

1.TradingViewの有料プランに登録し、チャート画面右上の「レイアウトを選択」アイコン(田の字のマーク)を探してみましょう。
2.アイコンをクリックし、表示されたメニューから、左右に2分割するレイアウトを選んでみましょう。
3.左側のパネルをクリックして青い枠で囲まれた状態にし、好きな銘柄(例:「TSE:7203」)を表示させましょう。
4.次に、右側のパネルをクリックして青枠を移動させ、別の銘柄(例:「NASDAQ:AAPL」)を表示させてみましょう。
5.再度「レイアウトを選択」メニューを開き、「シンボルを同期」をオンにして、片方の銘柄を変えると両方変わることを確認しましょう。

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