TradingViewの水平線ツールを使いこなし、チャートの節目を見つける方法
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この記事のポイント
チャート分析の基本となる「水平線」。価格が反発しやすい重要なポイントを見つけるために不可欠ですが、「そもそもどの価格に引けばいいの?」と悩んでいませんか。やみくもに線を引いても、分析には役立ちません。この記事では、TradingViewで水平線を引くための基本操作から、サポートラインとレジスタンスラインの正確な見つけ方、そしてその意味までを分かりやすく解説します。この記事を読めば、チャート上の重要な価格帯が一目で分かるようになり、より根拠のある取引判断が可能になります。
「水平線をどこに引けばいいか分からない…」サポートとレジスタンスの基本
チャートに水平線を引くことが分析の基本だと分かってはいても、いざ真っ白なチャートを前にすると、「一体、無数の価格の中からどこを選んで線を引けばいいんだ?」と手が止まってしまいませんか。「サポート」と「レジスタンス」という言葉は知っていても、どれがサポートでどれがレジスタンスなのか、見分ける基準が分からない。
目についた高値や安値に線を引いてみたものの、本当にその線が市場で意識されているのか自信が持てず、結局はただのお絵描きで終わってしまう。ローソク足のヒゲの先に合わせるのか、それとも実体に合わせるのかという細かな点も悩みどころです。
このように、水平線の引き方やその意味を正しく理解していないと、せっかくの分析ツールを全く活かすことができません。
水平線の基本操作:ツールバーから「水平ライン」を選択し描画する
実際にTradingViewで水平線を引くための基本操作を解説します。まず、チャート画面の左側にある「描画ツールバー」の中から、上から2番目の斜め線のアイコンをクリックします。トレンドラインを引く時と同じ場所です。開いたメニューの中から、「水平ライン」という項目を探してクリックしてください。これで水平線を引くためのツールが選択され、マースカーソルが鉛筆のマークに変わります。
次に、チャート上であなたが「ここが重要そうだ」と思う価格の高さにカーソルを合わせ、一度だけクリックします。これだけで、チャートの左端から右端まで貫く、まっすぐな水平線が自動で描画されます。
2点のクリックが必要だったトレンドラインと違い、水平線は1回のクリックで完了するのが特徴です。これが水平線を引くための最も基本的な操作手順になります。
サポートライン(支持線)の引き方:何度も価格が下支えされた点を見つける
やみくもに線を引いても意味がありません。まずは、価格の下落を食い止める「サポートライン(支持線)」の見つけ方と引き方を覚えましょう。サポートラインとは、チャート上で価格がそれ以上下がるのを支える「床」のような役割を持つ水平線のことです。このラインを見つけるには、過去のチャートをよく観察し、同じ価格帯で何度も価格が下落を止められ、上方向に反発している場所を探します。
ローソク足の安値(下ヒゲの先端)が、水平に見て2点以上そろっている箇所が有力な候補です。反発した回数が多ければ多いほど、その価格帯は市場参加者に強く意識されている「強力なサポート」であると判断できます。
この意識されている価格水準に水平ラインを引くことで、次に価格が落ちてきた時も「ここでまた反発するかもしれない」という予測を立てるための根拠が生まれます。
レジスタンスライン(抵抗線)の引き方:何度も価格が上値を抑えられた点を見つける
次に、サポートラインと対になる「レジスタンスライン(抵抗線)」です。これは、価格が上昇しようとするのを抑えつける「天井」の役割を持つ水平線です。見つけ方はサポートラインの時と全く逆です。過去のチャートをさかのぼり、同じくらいの価格で、何度も上昇が止められているポイントを探します。
ローソク足の高値(上ヒゲの先端)が、水平線上で2点以上きれいに並んでいる場所が、レジスタンスラインの候補となります。この止められた回数が多いほど、市場参加者が強く意識している「強力なレジスタンス」と判断できます。
この価格帯に水平ラインを引くことで、次に価格が上昇してきた時に「このあたりで売りの圧力が強まるかもしれない」と予測するための重要な基準線となります。
サポートとレジスタンスは、セットで覚えるようにしましょう。
役割が逆転する「サポレジ転換」とは
サポートとレジスタンスを理解する上で、非常に重要な現象が「サポレジ転換」です。これは、一度破られた支持線や抵抗線が、その後、役割を逆転させることを指します。まず、今まで「天井」として機能していたレジスタンスラインを、価格が力強く上にブレイクしたとします。すると、この突破されたレジスタンスラインは、今度は価格が下落してきた際の「床」、つまり新しいサポートラインに役割を変える傾向があります。
逆に、今まで「床」として機能していたサポートラインを価格が下にブレイクすると、このラインは新しいレジスタンスライン(天井)として意識されるようになります。
一度意識された価格帯は、役割が変わっても再び意識されやすいのです。このサポレジ転換が起きたラインは、特に強力な節目となるため、必ず引いておきましょう。
より正確な水平線を引くためのコツ
最後に、より正確な水平線を引くためのコツを紹介します。それは、線を「点」ではなく「ゾーン(価格帯)」で捉えることです。実際の相場では、1円単位の完璧な価格で何度も反発することは稀です。そこで、例えばサポートラインを引く場合、ローソク足のヒゲの先端がそろっている価格と、実体の下端がそろっている価格のそれぞれに線を引きます。
この2本の線で挟まれたエリア全体を「サポートゾーン」として考えます。レジスタンスも同様です。もし1本だけ線を引くのであれば、「最も多くローソク足が反応している価格」に引くのが基本です。
ヒゲの先端だけを厳密に結ぶよりも、多少ヒゲが突き抜けても、多くの実体が止められている価格帯の方が、市場参加者により強く意識されていると判断できる場合が多いからです。
行動へのステップ
1.TradingViewのチャートを開き、左側ツールバーから「水平ライン」ツールを選択する。
2.過去のチャートをさかのぼり、価格が何度も下支えされている価格帯を見つけ、そこにサポートラインを引いてみる。
3.次に、価格が何度も上値を抑えられている価格帯を見つけ、そこにレジスタンスラインを引いてみる。
4.一度破られたレジスタンスラインが、その後サポートラインとして機能している「サポレジ転換」の箇所を探してみる。
5.サポートやレジスタンスを「ゾーン」で捉える練習として、ヒゲの先端と実体の両方に線を引いてみる。
















